耳つぼで自律神経を整える

みなさんは毎日「元気いっぱい!」と胸を張って言えますか?
年齢を重ねるにつれ「年だから・・・」と身体の不調を受け入れてしまっていませんか?

何が原因かはわからないけれど体調不良を感じているとしたら、もしかすると「自律神経」が原因かも知れません。

そんな自律神経の不調について、本記事では、
● 耳つぼで自律神経が整う理由
● 耳つぼで自律神経を整えて得られる効果
● 耳つぼで自律神経を整える方法
というテーマで解説していきます。

耳つぼと自律神経の関係について、この機会に理解を深めておいてください。

原因不明の不調は「自律神経」が原因かも?

何が原因かわからないけれど「なんか疲れる」「頭痛など身体のどこかしらが痛い」「やる気が起こらない」というような状態になり、体調が悪いので病院へ行っても、検査すると身体に悪いところがないので、結局は治らない。
こんな現代の西洋医学だけでは、どうにもならないつらい症状の方も多いのではないでしょうか。
実は、こういった体調不良は、自律神経の乱れからくることが多いのです。

そもそも自律神経とは?

では、そのさまざまな体調不良の原因となる自律神経とは、どういった神経なのでしょうか?
私たちの身体の中では、生きるために必要な情報が飛び交い、脳に集められ、その情報を元に、脳から全身に指令を出すために「神経」が張り巡らされています。
その神経は大きくわけて、中枢神経と、末梢神経に分類できます。

中枢神経からの指令を全身に伝える末梢神経は、さらに2つに分類できます。

1つ目は≪体性神経≫

体性神経とは、脳や脊髄から各部位の筋肉や感覚器官に直接伝達する神経のことを指します。
体性神経には、意識的に動かすことができる骨格筋を支配する運動神経と、皮膚や内臓などからの感覚を中枢神経に伝える感覚神経が含まれます。

2つ目が≪自律神経≫

自律神経とは、心臓や血管、消化器官、呼吸器官、内分泌器官などの機能を調整し、体内の恒常性を維持する重要な神経のことを指します。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つに分かれており、交感神経はストレスや興奮時に働き、副交感神経はリラックスや休息状態に反応して働きます。正常な働きが維持されることで、健康な体を維持できます。

自律神経を狂わせる現代生活

本来、人は太陽が昇ると目覚め、夜に太陽が沈むと眠るというサイクルで生活をしてきました。
太陽が昇ると、≪交感神経≫が優位になり、活動をするために心拍数を上げ、アドレナリンが放出されます。
太陽が沈むと、≪副交感神経≫が優位になり、身体を休ませるために、心拍数を下げ、呼吸をゆっくりさせ、血管を緩めます。

つまり、

≪交感神経≫:心も身体も高める<アクセル>
≪副交感神経≫:心も身体も鎮める<ブレーキ>

このような働きをしていると言えます。

しかし現代社会では、どれだけの人々が、太陽が昇るときに目覚め、太陽が沈む時に眠ることができているでしょうか?
他にもパソコンやスマートフォンや携帯ゲームなどのデジタル機器は光を発するため、身体の<アクセル>をふみっぱなしの状態にしてしまいます。ですので控えたいところですが、仕事や勉強で使うのが当たり前になっている現代では、使わないわけにはいきませんよね。
現代社会で普通に暮らしているだけで、どんどん≪自律神経≫のバランスを崩してしまうのです。

では、どうすれば≪自律神経≫のバランスを整えることができるのか?
その答えは【耳つぼ】にあるのです。

耳つぼで自律神経が整う理由

【耳つぼ】は、現代の主流である西洋医学とはかけ離れたような神秘的なイメージをもたれがちです。しかし、そもそも【つぼ】というのは人の身体に多く存在し、神経や血管が集まる筋肉の境界や、骨の間に位置しています。それは、現代医学の解剖学的に見ても重要なポイントで、共通点も多く【つぼ】は、ただの神秘的な力というわけではないのです。

ツボの中でも【耳つぼ】は、1951年にフランスの医師ポール・ノジェが「耳には、身体のどの部分にも対応しているつぼがあり、その耳のつぼに刺激をあたえることで、治療効果があらわれる。」という理論である『耳介療法』を完成させました。

1990年には世界保健機構(WHO)にも認められ、【耳つぼ】発祥の地であるフランスでは、医療行為とされる程、全身の痛みや不調を改善させる効果があるものとなっています。
耳や耳のまわりには、リンパ・神経・血管・筋肉など、身体を正常に動かすための重要な器官やつぼが密接しています。

耳全体をほぐすマッサージを行えば、全身の血行が良くなり、身体をリラックスさせる<ブレーキ>の役目を担った≪副交感神経≫の働きがよくなります。

自律神経を整える耳つぼの位置

それでは、≪自律神経≫を整えるための【耳つぼ】の位置を見てみましょう。
まず下準備として、耳全体をほぐすマッサージを行います。
耳から全身の血行が良くなり、身体をリラックスさせます。

※〇は表側、△は裏側を指しています。

「神門」・・・ストレス、痛み、痙攣、緊張、不安、鬱病、不眠症、過敏症の緩和、咳、発熱、炎症性疾患、てんかん、高血圧などの症状に使用。耳介の他のツボの働きを助ける。痛みを軽減するためのキーポイント。
「自律神経」・・・交感神経と副交感神経のバランスに作用。腹部臓器の痛みや平滑筋の痙攣、喘息、平衡感覚に作用し、血管拡張による血液循環の改善、静脈炎、レイノー血管炎、ストレスによる健康障害などに使用。

<神門>という【耳つぼ】をマッサージすることで、≪自律神経≫の中枢である視床下部に作用するので、過剰反応しがちな≪交感神経≫を抑制し、≪自律神経≫の働きを正常な状態に整えることができるのです。

耳つぼで自律神経を整えることで得られる効果

続いて耳つぼで自律神経を整える効果について解説していきます。

1. 不眠解消

不規則な生活やストレス、運動不足などが原因で、≪自律神経≫が整わず、「眠いのに眠れない」という不調に。
耳の内側には快感やリラックスを促す効果のある≪副交感神経≫が通っているので、【耳つぼ】を刺激することで、心と身体の緊張が解けて、入眠しやすくなります。

2. 耳鳴りを抑える

耳鳴りは、中耳炎や突発性難聴のような疾患で起こることもありますが、≪自律神経≫の乱れが原因となる場合も多いのです。
ストレス等で心身の疲労が蓄積されると≪交感神経≫が活性化しすぎて、血管の収縮状態が長く続き、血流が悪くなり、頭部への血流が悪化すると、脳に充分な酸素が届かなくなり、脳が酸欠を起こしてしまい、耳鳴りの症状が出てしまうのです。
ですので、【耳つぼ】で血流をよくして≪自律神経≫を整えてあげれば、脳にまでしっかりと酸素を届けて耳鳴りを改善させることができます。

3. うつ症状の緩和

うつ病の原因は、脳内の神経伝達物質の異常やホルモンバランスの乱れによる生物学的要因と、仕事のストレスや人間関係の問題などの心理社会的要因などがあります。
気分の低下、興味・関心の低下、疲労感、倦怠感、マイナス思考などの症状が長く続く場合は、【耳つぼ】を刺激して≪自律神経≫を整えましょう。

4. ストレス緩和

ストレスは、一年中起こり得るものです。人生には様々な出来事があり、その都度ストレスを感じます。たとえば、仕事や学業上のプレッシャー、家族や友人との関係性の問題、経済的な問題、健康上の懸念など。
ストレスが限界に達すると、不眠や全身のだるさ、頭痛や肩こりなど痛みをともなう症状が現れることがあります。
【耳つぼ】は精神を安定させるのにとても効果的です。≪自律神経≫のバランスを整えれば、心も身体もリラックスできます。

耳つぼで自律神経を整える方法

耳つぼで自律神経を整える方法には大きく3つあります。順に解説していきます。

耳つぼシールを活用する

【耳つぼ】は外的刺激をあたえる事で効果を発揮します。
耳はすぐに手が届く場所に位置しているので、セルフマッサージもしやすいですが、1日中ずっと耳をマッサージし続けることは出来ませんよね。
そこでオススメなのが<耳つぼシール>です。

耳のつぼを刺激するために開発された<耳つぼシール>は、粒タイプシートタイプの2種類あります。粒タイプはチタンなどの金属粒がついており、その粒で耳つぼを刺激するため、刺激が強いのが特徴です。痛くて長時間付けているのが困難で、粒が耳穴に落ちる恐れがあるというデメリットがあります。
一方、シートタイプは金属シートから発する微弱電流でツボを刺激します。痛みがなく、長時間つけていられるため、初心者の方にもオススメです。

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耳つぼをプロに施術してもらう

耳つぼセラピーをプロに任せる方法もあります。
耳つぼはひとりで簡単に行うことができますが、ツボの位置がずれていたり、刺激が十分でなかったりなどの理由で、効果を感じられないという方も多くいます。
プロの施術なら、症状によっていくつもの【耳つぼ】を組み合わせることで、その人にあった施術を行うことができ、効果を実感しやすくなります。
切実な痛みや悩みがある方にはオススメの方法と言えます。

しかし、通うためにはそれなりの時間も費用もかかってきてしまいます。それに、行きたい時にすぐに行けるとは限りません。
そんなときにオススメなのが、次に紹介する「自分で刺激する方法」です。

耳つぼを自分で刺激する

簡単な耳つぼマッサージではなく、プロ同様のしっかりとしたセルフケアができるようになれば、いつでもどこでも自分ひとりで心と身体を整えることができます。
通うための時間も費用も一切かかることなく、自分の好きなタイミングで耳つぼマッサージができるととても便利ですよね!
自分だけでなく、家族や大切な方への施術もできるようになるととっても喜ばれるようになりますよ。

耳つぼを自分で刺激するコツ

最近は、耳つぼマッサージや耳つぼの位置を調べると、本やインターネットであらゆる情報が載っていて、比較的簡単に知ることができます。

コツ1:自分のツボ位置を正確に刺激する

【耳つぼ】の位置もイラストや写真、動画などで紹介されていますが、いざ自分の耳でやってみようとすると‥「私の耳と違う」「つぼの場所はここで合っているのかな?」「効いている?」なんていうような疑問が出てきませんか?
というのも、耳の形は手の指紋と同じくらい千差万別なのです。なので図で指しているツボの場所も、おおよその位置という解釈になります。
その中から「ココッ!」という【耳つぼ】の<点>を刺激して確実に効果を得るのは難しく、結果的に、「耳つぼは効果がない」という様な非常に残念な誤解が生まれてしまうことがあります。

コツ2:耳全体をぐるぐる回さない

また、耳つぼを自分でマッサージする時は、刺激したいツボの場所を親指と人差し指でつまんで、その箇所だけグリグリするようにしてください。
耳全体を引っ張ったり、ぐるぐる回したりするマッサージ方法はおすすめしません。急激に血圧が下がる恐れがあるからです。

わからないときはプロの技術を学んで

正しいやり方がわからない、独学でセルフケアするのは心配・・・そんな時は、プロに知識と技術を学んでみましょう!
スクール・モア・テラピであれば、少人数制なのでわからないままで終わることがありません。
耳模型だけでなく実際の耳に触れ、効果を体感しながらプロの知識と技術を確実に納得しながら習得できます。

腰痛持ちの生徒さんが帰る頃には「腰痛が治っている!」なんてことはざらにあります。
痛みに即効性があり、副作用がないのが耳つぼの素晴らしいところです。
【耳つぼ】の位置も、スクール・MORE・テラピであれば、耳つぼ探知機を使って血流が滞っている箇所を発見しトリートメントまで行えるので、セルフケアでも、お客様への施術であっても、確実に効果を実感していただけます。
せっかくなら1度プロに学び、最短ルートで健康的になりましょう。

まとめ

耳つぼセラピーで実際に触れるのは耳だけです。それにも関わらず、肩こり腰痛などの痛みを緩和させたり、ホルモンバランスを整えられたり、免疫力を上げることが出来たりと、得られる効果がとても高いことに驚かれます。患部に直接触れる必要がないので、お年寄りやお子さまにも安心して施術することが可能です。

様々な体調不良の原因となっていた≪自律神経≫の乱れは【耳つぼ】をかしこく利用すれば、副作用などのリスクなく≪交感神経≫と≪副交感神経≫のバランスを整える事ができます。
プロに学び習得した確かな知識と技術があれば、セルフケアでも確実に効果を得られるので、心も身体もなんとなくの体調不良がなくなり、毎日「元気いっぱい!」で過ごせるように!
日々の体調不良がなくなり元気であれば、心と身体の本当のSOSにも早く気が付けるので、重症化する前に治療を始めることもできます。

1度学んで得た【耳つぼ】の知識と技術は、健康的な心と身体をつくっていくための一生物の財産になります。【耳つぼ】で健康的で豊かな人生になりましょう。

《監修者》この記事を書いた人

ドクターノジェとジャパンセラピスト代表理事の田中

田中 幸恵
一般社団法人ジャパンセラピスト検定機構代表理事
耳介療法士・心理カウンセラー・夫婦カウンセラー
国際耳介療法学会会員
耳つぼの講師

カウンセリング歴21年。
2014年に耳介療法の元祖Dr.ポール・ノジェの子息であるDr.ラファイエル・ノジェ(現在国際耳介療法学会 CEO)より直々に耳介療法を学ぶ。耳の不思議さと奥深さに魅せられ、もっと多くの方に広めたいという想いから、今まで学んでいた中国式耳つぼ療法とフランス式耳つぼ療法を融合した独自メゾット「新フランス式オリキュロセラピー」を完成。
ご家族や大切な人の健康に貢献したい方、セラピストとしてさらに結果を出したい方に「耳つぼ療法」を通してミラクルを起こすお手伝いをしている。

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